《ラ・ボエーム》写真展~日本における上演の歴史~



昭和音楽大学では、東京声専音楽学校時代の1957年より、定期的にオペラ公演を実施してきました。今年度の大学オペラでは、初めて《ラ・ボエーム》に挑みます。これにあわせ、「小原・堀田写真コレクション」より《ラ・ボエーム》の名舞台を厳選した写真展示を企画いたしました。

今回は、評判を呼んだ来日公演と本学関係者が出演した公演を中心に取り上げました。大学オペラ公演と併せて、本展示をお楽しみいただければ幸いです。

展示期間:2025年7月8日~9月10日 ユリホール
     2025年9月12日~     テアトロ・ジーリオ・ショウワ ホワイエ

展示は無料でご覧いただけます。期間中に各施設で開催される公演にご来場の際などに、ぜひご覧ください。
 

展示写真を少しだけご紹介!


[左から] アッティーリオ・ベッレッティ(マルチェッロ), 藤原義江(ロドルフォ)

藤原歌劇団 1934年6月

プッチーニの代表作であるオペラ《ラ・ボエーム》は、世界的にも非常に人気のある演目の一つです。日本人を中心としたキャストで初めて上演されたのが、この1934年の公演です。この公演に集まった歌手を中心に、何回か公演を繰り返していくうちに、徐々にオペラ団として成長し、藤原歌劇団を名乗ることになります.

 [左から] 大谷洌子(ミミ), フェッルッチョ・タッリャヴィーニ(ロドルフォ)

グルリット・オペラ協会 1954年5月
     
グルリット・オペラ協会は、藤原歌劇団のマネージャーであった吉田昇が、指揮者のマンフレット・グルリットを担ぎ上げて結成したオペラ団です。この公演は、《ラ・ボエーム》のロドルフォを当たり役の一つとする、フェッルッチョ・タッリャヴィーニの来日に合わせて、彼をゲストに迎えて開催されたものでした。この公演には本学の学祖である下八川圭祐がコッリーネ役で出演しています。


上記紹介写真を含め、写真パネルを10点展示いたします。
日本におけるオペラ上演の歴史をお楽しみください。

 

本学の歴史に関係が深い出演者


本写真展では、本学の歴史に関係が深い出演者による公演の様子もご覧いただけます。第一線で活躍してきた姿にぜひご注目ください。

■ 「藤原歌劇団 1934年6月」
  藤原義江(ロドルフォ)

■「グルリット・オペラ協会 1954年5月」
  大谷洌子(ミミ), 下八川圭祐(コッリーネ), マンフレット・グルリット(指揮)

■「藤原歌劇団 1986年7月」
  栗林義信(マルチェッロ), 鹿野章人(ショナール), 岡山廣幸(コッリーネ)
 
■「藤原歌劇団 1993年10月」
  牧野正人(マルチェッロ), 山荷雅子(ムゼッタ), 中村靖(ショナール), 岡山廣幸(コッリーネ), 三浦克次(ベノア, アルチンドロ)

 

本ページの内容は、 森田学准教授による本写真展の写真キャプション および 吉原潤准教授による解説文 をもとに、一部抜粋・要約のうえ再構成したものです

 

主催:昭和音楽大学附属図書館

協力:図書委員会、オペラ研究所